2026年7月27日
「根管治療は何回くらい通院が必要ですか?」
これは、当院で根管治療をご希望される患者さんから最も多くいただくご質問の一つです。
歯の痛みがあると、「できるだけ早く治療を終えたい」「何度も通院するのは大変」と感じる方も多いでしょう。しかし、根管治療は歯の内部にある非常に細く複雑な根管(こんかん)の中から細菌や感染した組織を取り除く難しい治療であり、治療期間は歯の状態や治療方法によって大きく異なります。
今回は、保険診療と自費診療で治療回数に違いが生じる理由についてご紹介します。
根管治療とは?

※当院の症例(根管の形状の説明用の診断画像)
根管治療とは、虫歯が神経まで進行した場合や、以前治療した歯の根の先に炎症が起きた場合に行う治療です。
歯の中にある神経や血管が入っている「根管」は非常に細く、人によって本数や形も異なります。中には枝分かれしているものや、強く湾曲しているものもあり、肉眼だけで正確に治療することは簡単ではありません。
根管治療では、感染した神経や細菌を取り除き、根管内を丁寧に洗浄・消毒したうえで薬剤を緊密に詰め、細菌が再び侵入しないよう封鎖します。この工程が十分に行われないと、炎症が再発し、再根管治療や抜歯が必要になることもあります。
保険診療では5回以上かかることもよくあります
保険診療での根管治療は、健康保険制度のルールに沿って行われます。
もちろん保険診療でも丁寧な治療を行いますが、1回あたりに確保できる診療時間や、使用する材料・薬剤には限りがあります。そのため、感染した組織の除去や洗浄・消毒を複数回に分けて進めることが一般的です。
特に次のようなケースでは治療回数が増えることがあります。
- 根の先に大きな炎症がある
- 再根管治療である
- 根管の数が多い歯(奥歯など)
- 根管が複雑に湾曲している
このような場合には、5回以上の通院が必要になることも決して珍しくありません(中には10回近くかかることもあります)。
自費診療ではほとんどの場合2〜3回で終了します
一方、自費診療では保険制度による時間的な制約や、使える薬剤・機材などに制限がなく、1回の診療時間を60〜90分程度確保し、じっくりと治療を進めることができます。
当院では、自費診療の根管治療においてマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)やラバーダム、ニッケルチタンロータリーファイルを使用しています。肉眼では見えない細かな根管まで拡大して確認し、さらにラバーダム防湿を行うことで、治療中に唾液や細菌が根管内へ入り込むリスクを減らし、より清潔な環境で治療を進めています。
1回の診療で多くの工程を進められるため、多くの症例では2〜3回程度で根管治療を終了できることがあります。
ただし、再治療や感染が強いケースなどでは、自費診療でも追加の治療が必要になる場合があります。
大切なのは「治療の質」
患者さんの中には、「1回で終わる治療が一番良い」と考える方もいらっしゃいます。しかし根管治療で最も重要なのは、感染源を確実に取り除き、再発を防ぐことです。
治療回数を減らすことだけを優先すると、感染が十分に除去できず、数年後に再び痛みや腫れが出る可能性があります。
また、治療途中で痛みがなくなったからといって通院を中断してしまうと、根管内で細菌が再び増殖し、再根管治療や抜歯が必要になるケースも少なくありません。
根管治療は最後まで治療を完了し、その後に適切な被せ物を装着することで、歯を長く残せる可能性が高まります。
溝の口で精密根管治療をご希望の方へ
UMEMOTO DENTAL OFFICEでは、患者さんの大切な歯をできるだけ長く残すことを第一に考え、保険治療・自費治療を問わずマイクロスコープを活用した根管治療を行っています。
治療前にはレントゲンや必要に応じてCT撮影を行い、根管の状態を詳しく確認したうえで、患者さん一人ひとりに適した治療方法をご提案します。
「他院で抜歯と言われた」「何度も根管治療を繰り返している」「できるだけ再発を防ぎたい」とお考えの方も、まずはお気軽にご相談ください。
大切な歯を1本でも多く残すために、私たちは精密な診査・診断と丁寧な根管治療を心がけています。
UMEMOTO DENTAL OFFICE 院長 梅本 健太
※ 精密根管治療(自費)は自由診療(保険適用外)です。